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インタビュー

INTERVIEW

川越 宏行さん (50代) 宮崎市消防団檍分団 分団長

消防団に入団したきっかけを教えてください。

元々は、父親が地元の消防団に入っておりその影響もありました。また、兄弟のように育ってきた地区の友人や先輩方の誘いもあり、大学卒業と同時に父親との入れ替わりで入団しました。今思えばそれが当たり前の流れだったように感じます。当初は、消防団の業務内容は全く分からない状態ではありましたが消防団というものに興味は持ってました。そんな状態で、始めの2年間は予備団員として活動していました。

消防団ではどのような活動をしていますか?

主に、火災・災害時の出動、台風時の公報や事務所待機を行なっています。また、分団長として檍地区の1~5部の分団を取りまとめ、訓練計画や年間行事の周知、参加要請等の分団に関わる活動の管理。火災鎮火後の警戒活動も行っています。その他にも、管轄地区内のショッピングモールで開催される消防フェスタや防災の日フェアでは、イベントの進行にも携わり、来場した子供たちへ消防車への乗車や水消化器体験を行い、子供の頃から消防団体験に慣れ親しんで興味をもって貰おうと試みています。そういった取り組みを積み重ねて次の担い手の募集につなげたいと考えています。

消防団に入ってご自身に何か変化ありましたか?

■分団幹部になると宮崎市内の16分団(機能別除く)の分団長、副分団長は2ヶ月に一回会議があり、そこで他の分団幹部とも繋がりができます。入団当初からたくさんの人と関わり、班長、部長を経て幹部を任され、より色んな人達との出会いも増えて人とのつながりの大事さに気づきました。
■約30年前は、団員達の使命感が真っ先に出てしまい行動を先に行う風潮がありました。平成7年に発生した阪神・淡路大震災や平成23年の東日本大震災では、大変多くの団員さんの命も失ったことをきっかけに、教える立場としても「自分の身も大事にしながら活動する」という教育に変わっていきました。
■防災への考え方として、高齢化が進んでいる中で檍地区の社会福祉協議会や市の担当部署を含めて、災害時に障がい者や高齢者等の避難困難者をどう対応するかを協議する会議がありました。仮に、災害が大きいと常備消防及び消防団が現場に行いけず救出が間に合わない。避難が困難な人々の住居などを、近隣の住民達と自治会が共有し把握して助け合う事が必要だと考えます。

消防活動のやりがい,活動してよかったこと,魅力等を教えてください。

■人を助けること。管轄の檍地区は人口約42,000人と多くの市民が生活しているため、その生命と財産を守る事は、とても身が引き締まる思いがあり、お役に立ちたいという気持ちです。
■火災時には、みなさん早く火を消して欲しいという思いもありますが、同時に優先事項としては、避難者たちの安全の確保です。鎮火後にお礼の言葉をかけられたときは頑張って良かったなと思います。
■消防団活動は、大人の部活動のような雰囲気です。とはいえ、昔と今では教育のやり方も変わっていっているので、消防団の集まり事での準備や片付けなどの雑用はみんなでやって行こう気持ちで対処しています。

入団を考えている方たちにメッセージをお願いします。

私たちは、自分たちの街は自分たちで守るという意識で活動しています。実際、会社勤めの方が7割と自営業の方が3割くらいる中でみなさん仕事を持っているので、消防活動に対して全てに関わる事は難しいです。だからこそ自分のできる範囲で災害から街を一緒に守りませんか。災害時に何もしないで見ているより、共に活動し街を守りましょう。

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