コラム
切開フェイスリフトのダウンタイムの経過と過ごし方について解説
フェイスリフトは、年齢とともに下垂したフェイスラインを根本的に改善させうる施術です。
たるみに対して高い効果を得られる一方で、ダウンタイムが長いというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際にはどのような症状がどれくらい続くのか、具体的に把握できていない方も多いのではないかと思います。
そこで本記事では、フェイスリフトのダウンタイムについて詳しく解説します。術後の詳細な経過や、ダウンタイム中の適切な過ごし方、さらにダウンタイムを短縮するためのポイントも紹介しています。
フェイスリフトを検討しているのだけれども、ダウンタイムの長さや日常生活への影響が不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。
フェイスリフト(切開リフト)のダウンタイムとは

フェイスリフトのダウンタイムとは、手術後に体が回復し、日常生活に戻るまでの期間を指します。
この期間中は、痛みや腫れ、内出血、キズの赤みなどの症状が現れることが多いです。
ダウンタイムの期間や程度には個人差がありますが、一般的なフェイスリフト後のダウンタイムの症状や経過、過ごし方について詳しく解説します。
フェイスリフトのダウンタイムの症状
フェイスリフト後のダウンタイムには、痛み、腫れ、内出血、キズの赤みといった症状が現れます。
まず、痛みは術後すぐに感じるもので、特に最初の数日間は顔全体にズキズキとした鈍痛や圧迫感が生じます。痛みは通常、処方された鎮痛剤で対応可能な程度です。
腫れと内出血は、翌日から数日にかけてピークを迎えます。腫れは徐々に落ち着いていきますが、初期の段階では手術前よりも顔が大きく見えることも多いです。
また、内出血は必ず起こるものではありませんが、最初は青紫色が目立ち始め、そのあと黄色へと変化しながら治癒していきます。
一方、キズ痕の赤みは長期的な症状の一つで、適切なケアを続けることで、数か月から1年程度時間はかかりますが、最終的にはかなり目立たなくなります。
フェイスリフトのダウンタイムはどれくらい?
フェイスリフト後、日常生活に復帰できるまでの一般的なダウンタイムは、約2~4週間とされています。
この期間を過ぎると、初めて会う人には手術を受けたことが分からない程度に違和感がなくなることが多いです。また、この頃からしっかりとリフトアップ効果を実感する人も増えてきます。
ただし、細かい浮腫みが概ね消え、最終的な仕上がりを迎えるのは、手術から約6か月後です。
この間もキズ痕のケアや適切な生活習慣を心がけることで、仕上がりをより美しくすることができます。
フェイスリフトのダウンタイムの経過
フェイスリフトのダウンタイムは、一般的に次のような経過をたどります。
施術後当日~翌日
術後すぐは痛みが最も強い時期です。特にズキズキとした鈍痛を感じやすく、冷やしながらとにかく安静に過ごすことが重要です。
腫れや内出血は翌日あたりから特に目立ち始めるケースが多いです。
施術後1週間
腫れが徐々に収まり、本来の輪郭が少しずつ見え始めます。
この時期には買い物や短時間の外出も可能になる場合が多いでしょう。キズも少し落ち着き、抜糸が行われることが一般的です。
ただし、内出血はまだ残っていることが多いため、マスクや帽子を活用して目立たないようにする工夫が必要です。
施術後2週間
大きな腫れがほとんど引き、リフトアップ効果を感じられるようになります。
内出血も目立たなくなり、徐々に普段の生活に戻ることができます。業種によりますが、仕事復帰が可能になる方も増える時期です。
ただし、入浴や激しい運動は医師の許可が下りてから行うよう注意が必要です。
ダウンタイム中の経過は個人差がありますが、正しいケアを行うことで回復をスムーズに進めることができます。
ダウンタイムの過ごし方

フェイスリフトのダウンタイムは、過ごし方がその後の回復や手術結果に大きな影響を与えます。
正しいケアを心がけることで、回復をスムーズに進め、理想的な仕上がりを実現することができます。
ここからは、ダウンタイムを快適に乗り切るための具体的なポイントを紹介します。
安静にする
術後の回復期間中は、まずは体をゆっくり休めることが非常に重要です。できるだけ自宅でリラックスして体を安静に保ち、激しい運動や入浴を控えましょう。
激しい運動をすると血行が促進され、それが腫れや痛みを増大させる原因になります。
フェイスリフトは体への負担も大きいため、しばらくは回復に専念しましょう。
また、入浴についても注意が必要です。浴槽に浸かることで体温が上がり、血流が増加するため、洗顔や洗髪の許可が下りた後も、できるだけシャワーで簡単に済ませることが推奨されます。
適度な圧迫を続ける
フェイスリフト後の出血や腫れを抑えるためには、適度な圧迫が不可欠です。
多くのクリニックでは、術後3日から1週間程度、圧迫用のフェイスバンドを常時着用するよう指示されます。
その後も、夜間や在宅時には、できる限り圧迫バンドを使用することを推奨される場合が一般的です。
圧迫バンドを装着することで皮下出血や浮腫の予防につながります。
患部への摩擦や刺激を避ける
術後の患部は非常にデリケートな状態にあり、摩擦や刺激は感染などのトラブルを引き起こす原因となることがあります。
そのため、特に顔を洗う際や就寝時などに、キズぐちに刺激を与えたり擦ったりすることは避けましょう。
また、術後は無意識に顔に触れてしまわないよう注意が必要です。
摩擦や刺激を最小限に抑えることで、治癒を早め、感染症などのトラブルのリスクを軽減することができます。
キズのケアを徹底する
フェイスリフトは切開範囲が広いため、術後のキズのケアが非常に重要となります。
紫外線は色素沈着の原因となり、キズ痕が目立つリスクを高めるため、紫外線が強い時期に手術をする方は特に注意が必要です。
そのため、日焼け止めクリームや帽子を活用するなど、対策を徹底し、キズ痕を紫外線から守りましょう。
また、必要に応じて医師に相談し、キズの治癒を促進する軟膏やクリームを使用するのも効果的です。
ダウンタイムを早く終わらせる方法は?

フェイスリフトは効果が高い反面、ダウンタイムが長めの施術とされています。
術後、早く回復して普段の生活に戻りたいと思う方も多いでしょう。
ここからは、ダウンタイムを少しでも短縮するためのポイントを解説します。
バランスの取れた食事
術後の体は、傷を癒し、回復を進めるために栄養を必要としています。そのため、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。
特に、ビタミンやタンパク質を多く含む食品は、組織の修復を助ける働きがあるため積極的に摂りましょう。
具体的には、鶏肉や魚、大豆製品、野菜、果物が効果的です。また、塩分が多い食事や硬い食べ物は、腫れや痛みを悪化させる可能性があるため避けるのが良いでしょう。
術後すぐは、口を開ける動作がしづらい場合もあるため、スープやお粥、豆腐など、消化が良く柔らかい食品がおすすめです。
加えて、適度な水分補給を忘れないようにしましょう。水分は血液循環を促し、回復をサポートします。
体に優しい食事を取り入れることで、ダウンタイムを短くし、回復を早める助けとなります。適切な栄養を意識し、無理なく体を労わりながら過ごしましょう。
質の良い睡眠
質の良い睡眠は、術後の回復を早めるために欠かせない要素です。しっかりと深い眠りをとることで、体の修復機能が最大限に働き、腫れや痛みの軽減につながります。
そのためには、寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控え、リラックスした状態で睡眠に入ることが大切です。
また、睡眠時の姿勢にも注意しましょう。体が水平になると、顔に水分が集まり、腫れやむくみが増してしまうことがあります。
そのため、つらくない範囲で枕を少し高くして、頭を心臓より高い位置に保つようにすると、腫れを抑える効果が期待できます。
さらに、横向きで寝ると片側の顔に圧力がかかりやすくなるため、仰向けで寝ることを心がけましょう。
適度な運動
適度な運動も、ダウンタイムを早く終わらせるために効果的です。
術後しばらくは安静が必要ですが、ずっと横になっているとリンパや血液の流れが悪化し、腫れが長引くことがあります。
そのため、ある程度回復して医師の許可が下りたら、軽いウォーキングなどの運動を始めると良いでしょう。適度に体を動かすことで血液循環が促進され、腫れやむくみが引きやすくなるため、回復がスムーズになります。
また、外に出て軽い運動をすることで気分転換にもなり、術後のストレス軽減にもつながります。
ただし、無理をせず短時間から始め、徐々に運動量を増やすことが大切です。医師の指示を守りながら、適切なタイミングで運動を取り入れましょう。
フェイスリフトの効果

フェイスリフトは、加齢に伴う顔のたるみを改善し、若々しい印象を取り戻す施術です。
ここからは、具体的にどのような効果が得られるのかを詳しく紹介します。
たるみやシワの改善
フェイスリフトは、顔全体のたるみやシワの改善に効果的です。
加齢によって皮膚の質が下がり、組織が萎縮し、下垂が生じることでたるみが発生しますが、フェイスリフトはそのうちの「下垂」を改善させられる手術です。
また、下垂を改善させることによって、法令線や口角から真下に伸びるマリオネットラインなど、たるみによって生じるシワも目立たなくなることが期待できます。
フェイスラインの引き締め
フェイスリフトは、加齢によって緩んだフェイスラインを引き締める効果も期待できます。
人は、年齢とともに骨が萎縮することで皮膚が余り、フェイスラインがぼやけたり、もたついてきたりしてしまいます。
しかし、フェイスリフトで余った組織を切除することによって、フェイスラインを引き締め、ぴったりと骨に沿った輪郭にすることが可能です。
また、フェイスラインが引き締まることで首元もスッキリと見え、全体的なスタイルアップ効果も期待できます。
小顔効果
フェイスリフトには、顔全体をリフトアップすることで小顔効果をもたらす特徴があります。
人は加齢により頬の組織が口元へと下がり、顔がのっぺりと間延びした印象になりがちです。
しかし、フェイスリフトによって下垂した組織を本来の位置に持ち上げることで顔の立体感が蘇ります。
当然、フェイスリフトは顔面骨骨切りのような、骨格から小顔を目指す施術ではありませんが、顔に立体感が生まれることで、小顔に見える効果があるのです。
まとめ
今回はフェイスリフトのダウンタイムについて解説しました。
本記事のポイントは次のとおりです。
- フェイスリフトのダウンタイム中は、痛みや腫れ、内出血、キズの赤みなどの症状が現れる
- フェイスリフトの手術後は2~4週間程度で、日常生活に復帰できることが多い
- ダウンタイム中は、体を安静に保ち、圧迫やキズのケアを続ける
- バランスの取れた食事や質の良い睡眠、適度な運動でダウンタイムを短くすることができる
フェイスリフトはたるみやシワを改善し、若々しい印象を取り戻すことのできる手術です。
ただし、切開を伴うため術後のダウンタイムがあり、適切なケアが必要です。術後は圧迫バンドの着用や安静を心掛け、キズを刺激しないよう十分注意しましょう。
また、バランスの取れた食事や質の良い睡眠で体の回復を促し、紫外線対策や軟膏の使用などでキズのケアを継続することも大切です。
こうした1つ1つのケアが、より良い仕上がりと早期回復につながります。
フェイスリフトを検討している方は、まずはベルフィールクリニックのカウンセリングでお気軽にご相談ください。患者様の悩みに合ったメニューをご提案いたします。
当ページの監修医師について

Bellefeel Clinic新宿
院長 中務 秀一
保有資格・所属学会について
日本形成外科学会(2019年専門医取得)
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
米国形成外科学会(ASPS)正会員
日本外科学会(2017年専門医取得)
日本臨床外科学会正会員
日本顎顔面外科学会正会員
Juvederm Vista®認定医
経歴
岡山大学医学部医学科卒(2006年)
広島市立広島市民病院(初期臨床研修)
湘南鎌倉総合病院外科(一般外科、~2012年)
杏林大学医学部附属病院(形成外科、~2016年)
東京大学医学部附属病院(形成外科、~2017年)
国保旭中央病院形成外科(形成外科医長、~2019年)
都内某有名美容クリニック(~2023年)
Bellefeel clinic(2023年入職)