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2022.05.20 マーケティング便り

人口ピラミッドのカタチが語ることとは!?[マーケティング便りvol.46]

図研プリサイト 神原 由美 2025.02.28

少し前にはなってしまいましたが、皆さまはゴールデンウイーク、いかが過ごされましたでしょうか。

地元京都へ子どもを連れて帰省したのですが、年末より新幹線は混雑していました。嵐山も映画村も激混み。海外旅行客が多かった以前を思うと人出は少ない方なのでしょうが、長らく出向いていなかった観光地を楽しみつつも、人の多さに疲れてしまったのも事実です。とはいえ、帰省や旅行で余暇を楽しめる時間は、徐々にコロナ前に戻ってきた印象です。

一方、モデルナ製ワクチンの大量廃棄が問題となっています。必要とする諸外国への提供もオペレーションの都合で難しいとのこと。コロナ関連の対応にはまだまだ取り組むべき課題は多そうです。

今回のピックアップ記事はこちらです。

人口データの視点からロシアの国情を分析する記事ですが、第二次世界大戦時にソ連の戦没者が突出して多かったという事実、皆さんはご存知でしたでしょうか。戦死者数1,450万人は、2位のドイツ285万人を大きく引き離しています。また民間人犠牲者も700万人で2位。原爆や空襲など日本も多くの民間人犠牲者を出しましたが、それでも80万人なのでソ連の1/10です。先日、ロシアの戦勝記念パレードがニュースで盛んに取り上げられましたが、連合国勝利に最大の犠牲を払ったという自負が、この日をより特別なものにしているようです。

日本の人口ピラミッドは「ひょうたん型」です。社会の授業で習った記憶があります。記事内の図表1の日本の人口ピラミッド。えらく脚長なひょうたんだなと思ってしまいます。それもそのはず。日本では2060年にはひょうたんではなく、「逆ピラミッド型」になるそうです。ロシアのいびつなくびれも気になりますが、逆ピラミッドもやはり異様ではないでしょうか。逆を向いた頂点あたりに位置する我が子の将来を考えてロシアのピラミッドを見ると、子育てや出生に関する政策がかなりの成果を上げているように映ります。民主化したとは言え、根は全体主義の共産思考だから。暴力的な権威主義の国だから。など思うところは多々ありますが、見習える点も多くある気がしてきます。

逆に、くびれてしまっているポイント。ロシアでの「反アルコール政策」の影響によるアルコール代替による事故。度々日本でも報道されていますが、「え、ホンマに?正気じゃない。。。」といったブツを口にし、死に至っているケースが目につきます。私の記憶に新しい、というか強烈に印象に残っているのは、「靴クリームをパンに塗って食す」です。塗ってしばらくするとアルコール成分がパンに染み込むのだそう。それを飲む、というより食す。簡単な調理の響き。。。ここまでしてもアルコールに頼らざるを得ない状況。想像を絶します。

なかなか報道されないですし、ロシア側も情報を出さない面はあると思いますが、いわゆる西側陣営各国からの経済制裁が続く中、ロシア国内でアルコール依存が高まっている可能性が高いのではないでしょうか。国境の概念を、国際秩序を乱す暴力行為を決して認めてはいけないですが、言論の自由がない国の中でただアルコールがなく苦しんで命を落とす民間人もいる。とても複雑な気持ちになります。(ちなみに、1985年の禁酒・節酒法施行時のスローガンは「しらふが正常!」です。ちょっと笑ってしまいました)

こういったアルコール代替関連の事故の記事を目にするといつも思うのですが、集団で被害が出ているケースが多いです。ここには、昔から続くロシアの共同体、コミュニズムが影響しているのではないかと思います。みな平等になると怠けるやつが出てくる。だから共産とか社会主義国家はだめ、資本主義なんだ!といったイデオロギー。これも教科書的な中で暗に植え付けられてきたように思います。

が、近年、資本主義ももう限界なのでは?といった意見も多く出る中、マルクスの経済理論が再研究されたり、このコミュニズムに対する再考が盛んになっている印象です。ベストセラーとなっている「人新世の「資本論」」の中でも気候変動に対する取り組みの在り方について、コミュニティの重要性が記載されています。この、共同体単位でモノをシェアする文化がロシアには根付いています。そのために、貴重なアルコールを皆で分け合うという行為が、悲惨な結果や男性の人口減にも拍車をかけたのではなかろうか。そんな気もしてきます。

第2次世界大戦の影響によるくびれに関しては、タイムリーに本屋大賞に輝いた「同志少女よ敵を撃て」という小説の中で時系列でそのおびただしい死者数を追うことができます。異様な戦いです。「戦争は女の顔をしていない」という言葉があるのですが、男女平等って、極限じゃないと成り立たないのかしら。などとも考えさせられる1冊でした。

陸地での領土争いでは地政学的な戦術と諜報が重視されます。ロシアによるウクライナ侵攻に関しても連日報道されていますが、ロシアはプランAから何まで用意して挑んでいるのだろう。何が真実なのだろうと考えこんでしまいます。みんながWinWinになれる世界って、実現できるでしょうか?ビジネスにしても、身近な事柄でもそうですが、様々な視点から多角的に考えることで、独りよがりでないバランスが保てる、そんな機会が増えれば、増やせればいいなと思います。(と、まじめに考えつつも、頭の片隅から「しらふが正常!」がはびこって離れません)

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